地熱住宅温風式薪ストーブ床暖房

基礎コンクリートにパイプを通して薪ストーブから温風を取り出し循環させる温風蓄熱方式の床暖房システム。
薪ストーブを熱源として新築よりノーメンテで19年目の運転を実現。
薪ストーブ床暖房では唯一であって、他に例のない長期間の安定運転を実現しました。
薪ストーブ、床暖なしの地熱活用だけの地熱基礎の提案もします。
メリットは多数あります。

  1. 低価格
    • 建物の基礎コンクリートを温める床暖房なので、専用の装置が殆どないため極めて低価格です。
  2. 薪ストーブの熱変動を平均化
    • 薪ストーブは高額で高性能であっても安定して長時間連続して運転するのは不得意です。投入した薪をゆっくり燃やすだけです。
    • 基礎コンクリート蓄熱方式は熱変動の大きい薪ストーブの熱を基礎コンクリートに蓄熱させゆっくり放熱するので室内を時間軸において均質に暖房できる有効な装置です。
    • 翌日の朝でも室内は暖かさを維持します。
  3. 熱移送
    • 薪ストーブは大火力でもその熱を建物内の遠い場所に届けられる暖房装置ではありません。設置した隣の部屋や廊下は寒いままです。
    • 基礎コンクリートを加温することで薪ストーブで熱移送を実現できます。(浴室や洗面所やトイレの暖房には、設備配管の都合で床暖房が設置できないケースがございます。)
  4. 快適さ
    • 足元からの暖かさは快適です。
  5. 温風式は安定
    1. 温風方式は薪ストーブの熱を取り出すのに最も安定した方法です。
    2. 薪ストーブは低温の炉です。低温であっても高性能の煙突と密閉性の高い炉(薪ストーブ)によって安定した燃焼を実現できます。そのために欠かせない条件は薪ストーブを一定温度に保つことです。温水方式は上限90度しかないラジエーターを炉の内部または炉に面して配するため炉内に低温部分を作ってしまいます。そのため安定した燃焼を維持できないのだろうと考えられます。
    3. 温風方式は薪ストーブ内に低温になる場所ができません。部屋を温める状態と変わりなく採熱します。温風は熱容量が小さく移動が早いため、採熱時に悪影響を出すことなく基礎コンクリートと熱交換します。
  6. 温風式はメンテナンス費用が掛からない
    • 温風循環用のファンはいずれ故障しますが交換しても少額です。そのほかにかかる費用は何らかの不具合や事故がなければそのまま使い続けられます。
  7. 地熱活用(特許)
    • 基礎コンクリートの下は地盤です。地盤と接することで地熱を活用します。地熱活用によって冬季でも床が低温になりません。さらに夏季には床から涼しさをもたらします。
    • 床暖房なしでも快適な住宅になります。
    • 薪ストーブ、床暖房なしでご提案できます。
  8. 床暖の燃料費が掛からない
    • ガスや灯油の床暖房は東海地方でも暖房費が1ヶ月数万円必要です。
    • 薪ストーブ床暖房なら、薪ストーブを焚くだけで床暖の燃料費は掛かりません。
    • 暖房費用は薪をご自身で作ることができるのであれば、お客様の努力代とわずかなチェーンソーや運搬の燃料代だけです。薪はカーボンニュートラルだからジャンジャン燃やせば良いので寒さを心配することはありません。
    • 老後の年金生活でも健康であれば暖房は心配ありません。
  9. 床下がない
    • 利点は
      • 地熱活用。
      • 耐震性能が高い。よく見られる基礎コンクリートのひび割れが発生しません。
      • 床下浸水がない。災害となる床上浸水であっても早い復旧が期待できます。
      • 蟻害に対して安全
        検証は必要です。
        シロアリを誘引する要素は温度と偶然です。冬季の基礎コンクリート下面の地下では地熱も床暖も暖かになるのでシロアリを誘引します。シロアリが建物内に侵入するためには隙間か隙間となりうる場所。例えばコンクリートの打継ぎ面、配管の貫通場所、コンクリートのひび割れ箇所があります。
         地熱基礎では打継ぎ面は地下からは入隅になるのでシロアリが行き着きやすい場所なので欠点です。しかし、打継ぎ面の先は屋外です。日光に当たるとシロアリは生きられないのでそこから蟻道を建設して建物に侵入するのは困難です。また推薦される工法は基礎一体打ちで打継ぎがない基礎コンクリートとなればその不安はなくなります。
         一般のべた基礎コンクリートでは打継ぎ面は地下なので打継ぎ面から床下への侵入の可能性はありますが、偶然シロアリが打継ぎ面を見つけるのは難しいでしょう。しかし、基礎コンクリートにひび割れが発生することが多いのでひび割れから侵入する危険は大きいです。また地下のコンクリート打継ぎ面は構造上の弱点で、地震などの外力によって打継ぎ面がひび割れ、損傷すると考えられます。
        シロアリがコンクリートのひび割れから床下または直接建物に侵入したら蟻害です。床下は暗くて天敵のいない安全な空間なので蟻道の建設が容易です。蟻道なしで地面と建物の往復も可能でしょう。建物内への侵入を防ぐには点検による目視しかありません。
         地熱基礎はコンクリートのひび割れが発生しづらいので蟻害については安全と考えて良いでしょう。
         古来、温暖な地域での木造住宅では蟻害から家を守るために冬場に床を冷たく保つようにして蟻害を防いでいました。床下には冬場以外ならシロアリの天敵が活動しているので被害が一方的に拡大することは防げました。
         シロアリは弱く小さな生き物の集合体です。シロアリをブロックするコンクリートにひび割れや隙間が生じるなどでバリアに小さな破れが出来ただけでも大きな被害になる可能性があります。ベタ基礎の床下空間は冷たく維持されるのでシロアリを誘引しませんが、古い建物と変わりはありません。ベタ基礎のひび割れから偶然侵入してしまうと天敵がいない床下を提供してしまうので、建物と地面が繋がってしまい大きな蟻害となります。以前からある土の床下の方が被害の拡大を防ぐには効果的だと考えることもできます。
         シロアリは目がありません。地中を進んでいって障害物にぶつかったらそれに沿って進むの繰り返しです。障害物は基礎コンクリートなので基礎コンクリート周辺にシロアリが来て隙間に行き当たるまで進みます。偶然とは小さい確率のように思われますが、小さい確率ではない偶然であることを知っておく必要があります。
         補足;オンドルを模した床下暖房は蟻害、火災の可能性が高い危険な仕組みです。エアサイクルシステムやOMソーラーなどで床下を室内とする提案をされた際は注意が必要です。
    • 欠点は設備配管の方法。
      • 床上での配管が良いですが、システムキッチン、腰掛便器、洗面化粧台、洗濯機排水が床上対応かどうかなど検討が必要になります。必要に応じてライニングスペースが必要になります。
      • 床下への配管となった場合は軽量コンクリートで埋設する。基礎コンクリートに埋設する。でも良いですが、不具合が発生した場合の修理費は高額になります。逆に床上配管ではメンテナンスは室内からできるので、適切に点検口を設置することでメンテナンス性は床下配管よりも良くなります。
  10. フローリングの採用には工夫が必要
    • フローリングは下地木材を必要とします。マンション用の直貼りなら問題ありません。下地木材は断熱性があり可燃性のため床暖房には相性が良くありません。フローリング採用の事例はありますが、コストが掛かることであったりします。IRO HAUSではココヤシサイザルカーペット、他の事例ではコルク、フローリングです。
      おすすめはタイルカーペット。基礎コンクリートに直接施工で安価です。素足で快適で、ペットの股関節に優しいです。汚れても外して洗えますし、悪くなったら部分交換であればお客様自身でできます。フローリングにラグカーペットを敷くことが多いから、割り切れれば価格を安く抑えられ快適です。

詳しい説明、疑問などあればお問い合わせください。冬であれば運転しておりますのでご訪問にて確認してください。

建物新築時に導入可能です。リフォームでの対応は困難です。ご依頼によってお見積もり、設計、施工を承ります。


お見積もり

  • 基礎工事一式でお見積もりいたします。通常と異なる基礎形式となります。床暖房のメリットを優先した基礎コンクリートとなりますので、木工事や設備工事での対応が必要となります。
    • 土台は床下でなく壁内になります。
      • 構造上の土台ですが床下に暴露されない状態となります。そのためK3相当以上の防腐性能が必要かについては、設計者様と協議の上決定となろうかと思われます。
    • 土台レベル調整
    • アンカーボルト位置調整
    • 床下がないため衛生設備に条件が発生します。
  • 採熱ユニットは既存の薪ストーブに添設するなど、お客様と相談の上提案させていただくこととしております。